特集求人広告費を増やす前に見直したい5つのポイント 2026.09.18

「求人を出しているのに応募が来ない。もう少し広告費を増やした方がいいのだろうか?」

建設業界で採用に悩む会社から、よく聞く話です。

求人サイトの掲載プランを上げる。有料広告を追加する。複数の求人媒体へ掲載する。

確かに、露出を増やすことは採用活動において重要です。

求人を見てもらえなければ、応募も生まれません。

しかし、ここで一度考えてほしいことがあります。

今の求人に応募が来ない原因は、本当に「見られていないから」でしょうか。

もし求人そのものに問題があれば、広告費を2倍にして閲覧数を増やしても、応募数が2倍になるとは限りません。

広告費を増やす前に、まず「見られた後に応募したくなる求人になっているか」を確認する。

今回は、建設会社が求人広告費を増やす前に見直したい5つのポイントを紹介します。

 

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1.給与は周辺相場とズレていないか

 

最初に確認したいのは、やはり給与です。

求職者は自社の求人だけを見ているわけではありません。

例えば「電気工事士 大阪」「防水工 東京」「足場職人 名古屋」など、自分が働きたい地域と職種で複数の求人を比較します。

そこで周辺企業が月給35万円~40万円を提示している中、自社だけが月給28万円~となっていれば、当然不利になります。

重要なのは、

「社内では適正だと思っている給与」ではなく、「採用市場から見て競争力のある給与か」

という視点です。

さらに「月給30万円~50万円」と幅広く書くだけではなく、

未経験者は月給○万円。
経験3年程度なら○万円。
職長経験者なら○万円。

など、スキルや経験による給与例を示すと、求職者も自分がどの程度評価されるのかをイメージしやすくなります。

広告費を増やす前に、まず競合企業がどのような条件で募集しているのかを確認してみましょう。

 

2.仕事内容が具体的に伝わっているか

次に見直したいのが仕事内容です。

建設業の求人では、

「現場作業をお願いします」

「○○工事全般」

「経験者優遇」

といった短い説明だけで終わっているものもあります。

しかし、同じ職種でも会社によって仕事内容は大きく違います。

新築が中心なのか。
改修工事が中心なのか。
戸建てなのか。
マンションなのか。
大型施設なのか。
公共工事なのか。
現場エリアはどこなのか。
出張はあるのか。
何人くらいのチームで動くのか。

経験者ほど、こうした情報を確認しています。

仕事内容が曖昧な求人は、

「とりあえず応募して面接で聞いてみよう」

ではなく、

「よく分からないから別の求人を見よう」

と判断される可能性があります。

求職者にとって応募は、それなりに勇気のいる行動です。

だからこそ、応募前の不安をできるだけ減らすことが重要です。

 

3.「この会社で働く理由」が書かれているか

 

ここが非常に重要です。

自社の求人を一度開いてみてください。

会社名と給与を隠したとき、他社との違いが分かるでしょうか。

「未経験歓迎」
「経験者優遇」
「社会保険完備」
「資格取得支援あり」
「アットホームな会社です」

こうした言葉は決して悪くありません。

しかし、多くの会社が同じようなことを書いています。

求職者からすると、

「結局、どの会社も同じに見える」

という状態になります。

そこで必要なのが、自社ならではの魅力です。

例えば、

未経験から入社した社員が何人いる。
資格取得費用を全額会社が負担している。
現場が早く終われば早上がりできる。
職長になれば月給○万円以上を目指せる。
20
代の社員が多い。
10
年以上勤めている社員が多い。
大型案件を経験できる。
独立支援制度がある。

企業側からすれば「うちでは普通」ということでも、求職者には大きな魅力になる可能性があります。

広告費を使って多くの人に見せる前に、「見た人に選ばれる理由」があるかを確認する必要があります。

 

4.写真やホームページで「会社の中」が見えるか

 

求職者が求人を見て興味を持ったとき、そのまま応募するとは限りません。

会社名を検索する人もいます。

ホームページを見る。
SNS
を見る。
施工実績を見る。
社員の写真を見る。
社長の顔を見る。

つまり、求人広告以外の情報も採用結果に影響します。

特に建設業の場合、

「どんな人がいる会社なんだろう」
「怖い人はいないかな」
「本当にちゃんとした会社なのかな」

という不安を持つ人もいます。

そこで、求人に現場写真が数枚あるだけ。

ホームページを見ても施工写真しかない。

働いている社員の顔がまったく分からない。

これでは、求職者の不安を十分に取り除けません。

社員の集合写真。
実際の作業風景。
休憩中の様子。
若手社員。
教育担当者。
社長。

こうした「人」が見える写真は、会社の雰囲気を伝える大切な材料です。

採用では、会社の設備や施工実績だけでなく、「誰と働くのか」を見せることも重要です。

 

5.応募後の対応で取りこぼしていないか

 

最後に見直したいのが、応募後の対応です。

ここは意外と見落とされています。

例えば、せっかく応募が入ったのに、

翌日まで連絡しない。
電話に出なかったので、そのままにする。
面接日程が数日決まらない。
面接から採否連絡まで時間がかかる。

このような対応になっていないでしょうか。

求職者は自社だけに応募しているとは限りません。

複数の求人を比較し、複数社へ同時に応募していることもあります。

つまり、応募が入った時点ですでに他社との採用競争が始まっています。

応募が入ったらできるだけ早く連絡する。

電話に出なければSMSやメールなど別の方法でも連絡する。

面接日程を柔軟に設定する。

採否をできるだけ早く伝える。

こうした基本的な対応だけでも、採用結果は変わります。

100万円を使って応募を増やしても、その後の対応で求職者を逃していれば意味がありません。

 

「アクセスが少ない」のか「応募率が低い」のか

 

求人広告を改善するとき、ぜひ分けて考えてほしいことがあります。

それが、

「求人を見られていないのか」

それとも、

「見られているのに応募されていないのか」

という違いです。

例えば求人ページへのアクセス自体が少ないのであれば、広告費を増やして露出を増やすことは有効かもしれません。

しかし、多くの人に見られているのに応募がほとんどないのであれば、問題は別のところにあります。

給与なのか。
仕事内容なのか。
写真なのか。
会社の魅力なのか。
応募方法なのか。

ここを分析せず、

「応募が来ない=広告費が足りない」

と考えてしまうと、採用コストだけが増えてしまいます。

採用も営業と同じです。

広告を出して終わりではなく、

表示 → 閲覧 → 応募 → 面接 → 採用

という流れの中で、どこに問題があるのかを見る必要があります。

 

広告費を増やすのは「改善した後」

もちろん、求人広告費を増やすこと自体が悪いわけではありません。

むしろ、

給与条件に競争力がある。

仕事内容が分かりやすい。

会社の魅力が伝わっている。

写真やホームページも整っている。

応募後の対応も早い。

それでもアクセス数が足りない。

という状態なら、広告費を増やして多くの人に見てもらうことは有効でしょう。

しかし、穴の開いたバケツに水を入れ続けても、水は貯まりません。

採用も同じです。

求人そのものに問題がある状態で広告費だけを増やしても、費用対効果は改善しにくいでしょう。

応募が来ないときこそ、

「もっとお金を使う」前に、「今ある求人をもっと強くする」。

給与相場を確認する。

仕事内容を具体的にする。

自社で働く理由を伝える。

会社の中を見せる。

応募後の対応を改善する。

この5つを見直したうえで広告を増やせば、同じ広告費でも採用結果が変わる可能性があります。

求人広告費を増やすことは「採用戦略」ではありません。

誰に、何を伝え、どこで離脱しているのかを分析し、改善を繰り返すこと。

それこそが、人手不足時代の建設業に求められる採用活動ではないでしょうか。

 

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